自分にぴったりのオーダーメイド枕がみつかる。

オーダーメイド枕とは? | オーダーメイド枕の歴史、市場、商品概要、未来、辞書・用語解説などを紹介。

オーダーメイド枕とは?

 

オーダーメイド枕とは?

オーダーメイド枕とは、一般的に既製品の枕と違い、ユーザに合わせて枕の素材や高さ、硬さ等をカスタマイズし、ユーザにぴったりと合うように仕立てられた枕のことをいう。
オーダーメイド枕の構造体としては、枕の中袋がファスナー開閉可能な複数の独立したユニット構造となっており、各ユニットごとに素材や素材容量をカスタマイズ・調整できるようになっている。
オーダーメイド枕を取り扱う店舗では、一般的に睡眠に関するカウンセリングや体型の測定を行った後、実際に店頭に設置してあるベッドでカスタマイズされた枕を試し、使用感や感触を確認した上で枕を購入することができる。
なお「マイまくら」「じぶんまくら」などと称されることがあるが、これらは(株)エイティー今藤、(株)タナカふとんサービスの登録商標であり、オーダーメイド枕の一般的な表現や呼び名としては利用しない。

 

オーダーメイド枕の歴史

現在のように、お客さまの睡眠に関するカウンセリングや体型の測定を行った後、お客さま専用で枕を仕立てる仕組みを、日本で一番最初に構築のしたのは、鹿児島県に本社を置く「株式会社エイティー今藤」と言われています。
エイティー今藤は、「マイまくら」というブランドで九州を中心に店舗展開を広げていますが、現在ではその販売手法を取り入れて「じぶんまくら」や「まくらぼ」「ピロースタンド」などのオーダーメイド枕ショップが全国に展開されています。

そんなオーダーメイド枕ショップ「マイまくら」の第1号店、つまりオーダーメイド枕ショップの発祥の地は、鹿児島県入来町という人口6,000人程度の小さな町。現在は市町村合併により薩摩川内市となっていますが、今全国各地に点在しているオーダーメイド枕ショップの現状を考えると、感慨深いものがあります。

その後、入来町1号店に続き、加世田店2号店(現在は南さつま市)、そして後の巨艦店となる鹿児島店3号店(鹿児島市)と立て続けに出店し、鹿児島県を中心にオーダーメイド枕が広まっていきました。

マイまくらの巨艦店である鹿児島店は、ドルフィンポートに隣接する石造りの倉を利用したオシャレなお店でしたが、再開発により取り壊しされてしまい、今ではその面影もなくなってしまっています。

しかしながら、オーダーメイド枕業界の発展には、欠かすことのできなかった歴史的場所。オーダーメイド枕業界の人々の心には深く記憶に刻まれているとともに、オーダーメイド枕業界の世界遺産、記憶遺産として後生に語り継がれていくことでしょう。

 

オーダーメイド枕の市場

オーダーメイド枕市場は年々拡大しており、現在は「じぶんまくら」「まくらぼ」「ピロースタンド」「マイまくら」が4強となっています。その中でも最大手「じぶんまくら」は、複数の出店ブランドがあるものの、全国各地に100店舗以上を出店。圧倒的なシェアとなっています。また「じぶんまくら」を追う「まくらぼ」は、寝具大手「昭和西川」と合併し、急速に追い上げを図っています。
そのほか、整形外科の山田朱織さんが考案したオーダーメイド枕を展開する「山田朱織枕研究所」、ロフテー枕工房など、個性溢れるオーダーメイド枕ショップも多数登場しています。

 

オーダーメイド枕の商品概要

オーダーメイド枕は、枕の中袋がファスナー開閉可能な複数の独立したユニット構造となっており、各ユニットごとに素材や素材容量をカスタマイズ・調整できるようになっているのが一般的です。

枕中袋ユニット(ポケット)数 × 枕の中素材 = 寝心地

オーダーメイド枕は、この組み合わせによって、寝心地を作り出します。
枕中袋は、枕本体になる部分で、独立したユニットに枕の中素材を入れることができますが、1つの枕に対し、ユニットの数は4~7つが一般的ですが、多いもので14にもなる商品があります。
ユニット数が多ければ多いほど、微妙な寝心地の調整や、自分好みの形状の再現が可能となります。
一般的にはユニット数が多ければ多いほど、値段も高額になります。
枕の中素材は、枕中袋に入れる素材で、素材の種類や容量によって寝心地を作り出します。
枕の中素材は、枕中袋に入れる素材です。取り扱いのしやすいパイプ素材が主流で、素材の種類や容量によって寝心地を作り出します。
選べる中素材の種類が多ければ多いほど、柔らかさ・硬さ・感触を自分好みにすることができます。
ブランドによっては、選べる中素材の種類が増えることで、値段が高くなる場合もあります。
選べる枕の中素材も4~10種類程度と豊富。中素材は、ストローを細かく切ったような形状のパイプ素材、そのパイプ素材に柔軟性を持たせてエラストマーパイプ素材、そのほか、粒綿、そばがら、粉砕低反発、パフなど、いろいろな中素材が登場しています。
価格は、ピロースタンドの13,200円を筆頭に、2万円後半が主流。最近では、3万円台のプレミアムなオーダーメイド枕も登場し、こちらも年々購入単価は上昇しているようです。


このような形で、枕の中は、いくつかのユニット(ポケット)に分割されていて、それぞれのユニットに枕の中素材を詰め込むことができるような仕様になっています。


一般的には、店員さんがこのような形で枕の中素材をその人に合った分量を入れ、枕の微調整をしていき、ぴったりのオーダーメイド枕を作っていきます。

 

オーダーメイド枕の未来

オーダーメイド枕ショップの新規出店は、これからも続くものと思われます。
各都市・各駅にオーダーメイド枕ショップという時代もくるかもしれません。
また最近では、実際の店舗に足を運ばなくても、オンライン上で診断計測ができる「オンラインオーダーメイド枕」や「パーソナライズ枕」も登場しています。近くに店舗がないかたなどでもオーダーメイド枕が体験できるようになりました。これからのオーダーメイド枕業界の技術革新が待たれます。

 

オーダーメイド枕に関連する用語・辞書

※あいうえお順で並んでいます。

・エラストマー
熱可塑性エラストマーパイプの略。ストローを細かく切ったような形状の素材。一般的にパイプ素材は硬いが、当素材は柔軟性を兼ね備えているため、オーダーメイド枕業界では重宝されている素材。

・カウンセリング
現在の睡眠の状況を指定の問診表の記入すること。ショップによっては対面での問診の場合もある。

・側(がわ)
枕カバーと同じ意味。枕本体(中袋)を包むための外側の袋で、側袋とも言う。

・キルト
キルティングの略称。生地と生地との間に「わた」を入れて、重ねた状態で縫い合わせたもの。キルト加工、立体キルトなどの呼び名で使われる。

・コルマ
枕の中素材の一種でコルマビーズの略称。直径1cm程度の球状で、中身は空洞になっている。クッション性、流動性があり、オーダーメイド枕ショップでは、選べる素材の選択肢の1つとして置かれていることが多い。

・ギフトチケット
オーダーメイド枕ショップで使えるギフトチケット。あらかじめ購入者が代金を支払い、プレゼントなどで渡すことができる。プレゼントを受け取った人は、ギフトチケットを店頭に持参し、自分に合ったオーダーメイド枕を作ることができる。なお、ギフト券と呼ぶこともあるが金券ではない。

・計測
オーダーメイド枕の調整にあたり、起立した状態で首の形状を図ること。

・粒わた(つぶわた)
枕の中素材の一種。ポリエステルわたを粒に丸めた素材。直径5mm程度で、クッション性が高く、柔らかい感触を再現することができる。長く使っているとヘタるなど、耐久性に難がある。

・シート
オーダーメイド枕の高さを調整するための部品。一般的には枕の下に敷くタイプが多く、厚みは1cm程度、主にウレタン素材が使用されている。シートの有無や枚数の調整によって、枕の高さを調整する際に使用する。

・じぶんまくら
愛知県の本社を置く、オーダーメイド枕業界最大手のブランド。全国100店舗以上を展開。

・中素材(中材)
オーダーメイド枕に詰め込む素材のこと。中材ともいう。

・中袋
枕の素材を詰め込む袋のこと。一般的にファスナー開閉式となっおり、そこから素材の出し入れを行う。

・パイプ
枕の中素材の一種。ストローを切り取った形状で、耐久性、通気性もある。取り扱いもしやすいことから、オーダーメイド枕では最も一般的な中素材として重宝されている。

・パフ
お化粧で使うパフを粉状に粉砕した枕素材の一種。ウレタンのような柔らかい感触を出すことができる。

・ピロースタンド
西川系のオーダーメイド枕ショップブランド。ワゴンのような店構えで演出している。オーダーメイド枕の中では低価格帯の展開も行っている。

・ベロ
中袋のファナスーを開けると出てくる素材注入口。

・マイまくら
鹿児島県創業のオーダーメイド枕ショップの先駆者。現在のオーダーメイド枕業態を確立した。現在も九州を中心に多数の店舗展開を行っている。

・まくらぼ
「ま、ま、ま、まくらぼ」のテレビCMでお馴染み、昭和西川系のオーダーメイド枕ショップブランド。急成長中の優良株。

・マチ
枕の高さのこと。

・メンテナンス
オーダーメイド枕ショップで購入後にアフターサービスとして受けられる枕の微調整サービス。自宅に持ち帰った後、枕が合わなかった場合にショップで枕の微調整をしてくれる。

・やかた
ショッピングモールや大型商業施設などの建物のこと。

・山田朱織枕研究所
整形外科の山田朱織先生が長年枕の研究を行い、独自の理論でオーダーメイド枕を提案している。現在、神奈川県相模原市の山田朱織枕研究所をはじめ、提携する整形外科の医院でオーダーメイド枕を調整してもらうことができる。

・ユニット
枕の中袋の分割された部屋の名称。オーダーメイド枕特有の構造で1つの枕でもいくつかのユニットに分かれており、そのユニットに枕の中素材を入れて、寝心地を調整する。

・来店予約
オーダーメイド枕ショップに事前に予約を入れること。

 
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